前回インターネットの回線について少し触れましたが、 今回は回線の速さについてもう少し勉強してみましょう。
インターネットの回線と速さ
今現在使用されている主なインターネット回線は
光回線
ADSL
CATV
モバイルルーター
です。
やはりこの中では光回線が1番速く契約数も多いです。
しかし回線の速さというのは具体的にどういうことなんでしょうか ?
回線速度が速いとどのような利点があるのか?
逆に回線速度が遅いとどうなってしまうのか?
みなさんスマホなどで動画を見すぎで契約したプラン以上にパケッ トを使い、 動画がほとんど止まった状態に陥ったことはないでしょうか?
もしくは急にサイトの表示が遅くなったりとか
回線速度が遅いとはそういう状態です。
逆に回線速度が速いと高画質の動画などが途中で止まったりせず快 適に視聴できますし、サイトもサクサクと閲覧できます。
では、 快適にインターネットを楽しむ為に必要な通信速度はどのくらいな のか?
順を追って説明します。
通信速度の単位はbps
通信速度はbps(ビーピーエス)で表します。
bit per second(ビット パー セコンド)の略です。
bit(ビット)とはデータの最小単位です。
半角のカタカナ一文字で8bit
平仮名1文字だと16bitを使用します。
bps(ビーピーエス)とは1秒間に何ビットの情報を送信、 又は受信できるかということです。
しかし、普段私達が使用しているデータ量を表す単位はbyte( バイト)になっています。
よくスマホなどで、 1ヶ月の使用制限は7ギガバイトとかありますよね。
私達は普段通信のデータ量はビットではなくバイトを使用していま す。
なのでビットで示されてもいまいちよくわかりませんね。
ビットをバイトの単位に変換するには
8ビット=1バイト
ということを覚えておきましょう。
半角英数字や半角カタカナが1byteです
また、×1000ごとに単位が変わっていきます。
重さでいうと1000㎎が1㎏になるように、
キロ⇨メガ⇨ギガとなります。
8ビット⇨1バイト
8000ビット⇨1000バイト=1キロビット⇨1キロバイト
8000キロビット⇨1000キロバイト=8メガビット⇨ 1メガバイト
8000メガビット⇨1000メガバイト=8ギガビット⇨ 1ギガバイト
といったことになります。
自分の端末の回線速度が100Mbpsだとすると、 1秒間に12.5MB(メガバイト)のデータの通信が可能です。
単純に100Mbpsを1/8にした数字ですね。
12.5MBがどれくらいの情報量かというと、 スマホで撮った写真(画質にもよりますが)3〜5枚くらいです。
自分で撮った写真に情報が記載されているので見てみるといいでし ょう。
もし5GB(ギガバイト) の動画をダウンロードするとなると7分程の時間がかかります。
5GB=5000MB
5000MB÷12.5MB=400秒
400秒=6.67分
という感じです。
通信速度が1/ 10の10Mbpsだとしたら70分くらいの時間がかかります。
さて、 データをダウンロードした際の通信にかかる時間はわかりましたが 、ウェブサイトやYouTube、 ストリーミング動画の通信はどうなのでしょうか?
ストリーミング再生
ストリーミング動画とはダウンロードせずに動画を視聴できるサー ビスです。
わざわざ全部ダウンロードせずに、 すぐにリアルタイムで見られる動画と思ってください。
Huluやdtv、アマゾンプライム、ニコニコ動画などの動画です。
※一部でYouTubeはストリーミング動画ではないとの見解もあります。
このような動画の通信は動画の画質やサイズによりデータ容量が違 ってきます。
動画の仕組みを超ざっくりと説明します
人が動いてる写真を連続で撮ると歩いているように見えますよね?
私達が普段使っているデジカメやスマホの写真で連続で撮影しても 動きはぎこちないないですが、 順を追って見てみると動いてる様子はわかります。
これをさらに高速で撮影すると、 動きが滑らかになり私達が見ている動画になります。
どれくらい高速かというと普段私達が見ている地デジで1秒間に3 0枚程度です。
この枚数の単位をフレームといいます。
この1秒間30フレームのデータ量と音声のデータ量などを含めた 数値がインターネット回線でいかに快適に視聴できるかの基本数値 になります。
例えば地デジは30フレームのうち1フレームのデータ量が約6M Bです。
6MB×30フレーム=180MB 1秒間180MB
180MB×60秒=10800MB 1分間10.8GB
10.8GB×60分=648GB 1時間648GB
このように地デジのデータ量で表すと、 1時間で648GBというとんでもなく大容量なデータになってし まい、 録画なんてしたらあっという間にハードディスクの空き容量が埋ま ってしまいます。
なので私達が普段見ている動画のほぼ全てが圧縮技術を使用し、 データ量をものすごーく小さくしています。
この動画の圧縮技術がなければデータ量が多すぎて私達のもとに動 画が届きません。
今回は私達に馴染みのあるbyte(バイト)
で動画のデータ量を表してみましたが、本来はbit(ビット) で表します。
一般的な動画のデータ量(ビットレート)の目安
動画の1秒間のデータ量を表す単位は、 回線速度の単位と同じbpsです。
ビットレートといい、 動画を作成する際に1秒間でどれくらいの情報量を使用するかに使 用します。
動画の画質や解像度、 音声などによって変わるので一概には数値で表すことはできません が、だいたいの目安はあります。
例えば動画配信の王様、YouTubeだと
144p 240p 360p
480p 720p 1080p
と、画質の設定ができるようになっています。
数字が高ければ画質が良いわけです。
これは回線速度が遅い人向けや、通信量(パケット) に制限がある方や節約したい人にとって便利ですね。
1番画質の良い1080p(フルHD、フルハイビジョン) の高画質でも2.5Mbps〜3Mbpsくらい。
普通の画質の360p〜480pだと0.5Mbps〜1. 2Mbps程度です。
ドラマなどを配信するHuluでは、2〜 5Mbpsあれば問題なく見られます。
4K放送だとちょっと桁外れで25〜 30Mbpsくらいは必要です。
回線速度とビットレート
動画自体の1秒間のデータ量(ビットレート) を例えば2Mbpsだとします。
そして自分が使っている端末の回線速度が3Mbpsだとすると問 題なく視聴することができます。
回線速度が動画の処理に追いついているということです。
逆に回線速度が動画のビットレートよりも遅いと動画が途切れ途切 れになったり、止まったりします。
今までの話しからすると、 回線速度は10Mbps程度あれば大概のことはストレスなく使用 できます。
4K放送などの超絶高画質は例外ですが。
みなさんの回線速度は一体どれくらいあるでしょう?
自分の端末の回線速度を調べてみよう
各携帯会社や回線業者では通信速度を売りにしているところが多い ですが、 実際のところは表示されて要る通信速度が出るわけではありません 。
光回線 1Gbps
モバイルルーター 650Mbps
ADSL 50Mbps
など、あくまで理論上はこの速度が出ますよってことなので、 表示速度の半分程度もあればいいほうです。
ほとんどは半分以下になったり、ADSLだと基地局から離れるほど回線速度は遅くなります。
環境と時間帯次第で回線速度は大幅に変わります。
通信速度を計測するには、ネット検索で
『回線速度 テスト』
と入力してみましょう。
すると回線速度を調べてくれるサイトがたくさん出てきます。
ほとんどのサイトは難しいことはなく、 開始ボタンを押すだけですぐ調べられます。
ここで1つ覚えてほしいのが回線には上りと下りがあります。
上りとは自分からネット上に情報を発信する場合の速度です。
メールを送ったり、SNSで動画をアップしたりするときですね。
逆に下りは情報を得たい時の回線速度です。
ウェブサイトを閲覧したり、動画を視聴したりということですね。
光回線以外は下りの方が速く、上りは遅くなっています。
なぜ下りの方が速いのかというと、 インターネットを使用するほとんどの人が情報を発信するより、 情報を得る方が多いからです。
動画でいえば、 ユーチューバーよりそれを見る人数の方が圧倒的に多いということ ですね。
限りある回線の領域を利用者の利用状況により混雑しないように上 りと下りの速さを分けているのです
ただ、 光回線の場合は回線に余裕がある為下りも上りも差が出ないように なっています。
さて、 わたしの使用しているスマホとパソコンの回線速度を測定してみま した。
結果は・・・
スマホ
パソコン
ちなみに私のスマホはauですが、下りが70Mbps程度。
パソコンはauひかりで下り上り共にが500Mbps程度。
という測定結果が出ました。
スマホ、パソコン共に申し分ない程の速度で安心しました。
回線速度は常に変化しており、 環境や時間帯によって突然半分以下になったりします。
また、 回線速度が充分なのにウェブサイトがなかなか読み込めなかったり することがありますが、サーバーの混み具合や、 端末の処理速度の影響もあります。
一度回線速度を測定し、 充分であればそちらを疑ってみてください。。
今回は回線の速度について説明しましたが、 普段何気なく使用しているインターネットの仕組みが少しでも理解 できてもらえれば幸いです。
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